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GSX1100S 3号機 購入顛末記

カタナ 3号機


最後のカタナ

1980年西ドイツ・ケルンモーターショーでデビューし、翌年市販を開始したカタナ。
その後、製造中止、アニバーサリーモデルの限定販売、追加製造、国内仕様の正式販売という形でスズキ社のラインナップに見え隠れしてきたカタナも、1999年東京モーターショーで最後のカタナ「ファイナルエディション」が発表された。
 
不満の大きかったフロントブレーキもやっと改善され、タイヤもチューブレス化された。大小あわせて、計25カ所にのぼる改良である。1100台限定発売で、トップブリッジには刀の文字をあつらえたエッチング板にシリアルナンバーが打刻されたプレートがつく。
 
そのカタナも3月27日発売ということで、年明けあたりから雑誌に予約受付の広告が掲載されるようになった。これに対して、現行のカタナ、1100SRの広告がめっきり減ってしまった。工場出荷も終わり、販売店が在庫を抱えているものしかなくなってきた模様である。
 
今後、全く発売はされないのか?
前回のアニバーサリーモデルのように、好評を受けて追加製造、再ラインナップということはないのか?
もちろん、ニーズがあればメーカーとしては再生産を考えることもあるだろう。
しかし、例え再生産されることがあってもエンジンは現在のものではなくなるのではないだろうか?
益々厳しくなる排ガス規制を20年前のエンジンが軽微な改良でクリアすることができるのであろうか?
と、すると再生産される時にはエンジンは油冷になるのか?
 
私の好みはあくまでフィンの造形が美しい、シルバーの空冷エンジンなのだ。 この歳になると、バイクにパワーや速さは求めていない。 ..少ししか (^^ゞ
 
眺めても満足感が得られるバイクが欲しいのだ。
 

だんだん、欲しくなる~

3月19日、カタナ2号機のリペアパーツとケミカル用品を買いにバイク屋さんに行く。
 
そこで、カタナファイナルエディションの話になる。 塗色に関しては実物を見ていないので判らないが、まあ、モーターショーの写真を見る限りは特に不満もない。現行のグレーに近いようなシルバーよりも見栄えがするかもしれない。
 
しかし、気になっているのが、エンジンの色。
なんで、黒なんじゃ~、しかも、なんでスターターモーターカバー、シグナルジェネレータカバーだけシルバーなんじゃ~。
もっとも、カタナ2号機は赤/銀塗装にしているが、本来の赤/銀ツートン塗装時代のカタナのエンジンは黒色だった。ただし、一部にアクセント?としてのシルバーがほんの少し見える以外は全部黒色だったが。
 
それに、なんでホイールが黒色なんじゃ~。たしかに、現行のホイールはくすみ易いのは知っている。それを防ぐために丁寧に塗装したという開発者談も聞くが..
 
なら、なんで今まで変更せずに最後のカタナで変更するんじゃ。
シルバー塗装でもいいじゃないか~、アルミ磨き出しでもいいじゃないか~。
他の改良点は大歓迎であるが、エンジンとホイールの黒色塗色、この2点が気になる。
 
百歩譲って、ホイールは我慢しても、エンジンの黒は譲れない。 というのも、黒色塗色のエンジンは数年経って塗膜の劣化や剥がれが出て来たときに気になってくるだろうと思っているのである。
 
もちろん、XJR1300はシルバーでもエンジンの地肌でなく塗装であることは承知している。...でも、塗膜の厚い黒は気になる。ミニSLも塗装の剥がれが出るので、再塗装もするし、バイクも自分でやって出来ないことはないのだが..
 
やはり、バイクを眺める時はシルバーエンジン!
 
本当に最後?のカタナの上、シリアルナンバー入りとなるとリセールバリューもよいであろうが、別に投機目的ではない。買い換えるならシルバーエンジンの現行SRモデルだ。
(って、後で後悔しないかな? 最近、後悔の連続だし!?)
 
買い換えるとなると今のカタナを下取りに出して..但し、今の赤/銀の外装類はそのまま残して..フルパワー化のパーツは..と、いろいろと考え始めてしまう悪い癖。
 

購入

バイク屋さんと相談した結果、今のカタナは結構な下取り価格で取ってもらえることになった。
ただし、SRの新車の在庫があればの話だが。
 
3月22日、バイク屋さんから入手できたとの連絡が入ったので、25日とりあえず、バイク屋さんに行くことにした。
バイク屋さんに到着するとそこには新車のGSX1100SRカタナが...
 
お~! しかし、なんでもう仕入れてきてんの?
 
バイクに跨ってハンドル周りに目をやればフロントホークのアジャスタ部が光っている..お~!
その他も新車の輝きじゃ~。 ピカピカじゃ~。 お~!
 
しかし、即契約はせず、2~3日考えさせてもらうことにした。
..フッと家族を悩ます事必至の計画が頭の中をよぎったのだった。
「今のカタナ下取りに出さず、買い増しにしちゃおう。そして、新車未登録の状態で保存しておこう」
 

GSX1100S

(写真上) 納車待ちのSUZUKI GSX1100S カタナ

 

GSX1100S

(写真上) 納車待ちのSUZUKI GSX1100S カタナ

 

GSX1100S

(写真上) メータは2.2km

ファイナルエディション実物と遭遇

4月1日、再びバイク屋さんに出かける。
 
バイク屋さんにはカタナファイナルエディションが入荷していた。3台も。
これだけ並んでいると欲しくなるではないか!?
 
とりあえずフルパワー化パーツと今のカタナ2号機用のパーツ購入を含めて契約完了。
 
そしてなめ回すようにファイナルエディションを見学。注目のトップブリッジのシリアルナンバープレートは意外に小さい。

 

シリアルナンバー

(写真上) トップブリッジのシリアルナンバープレート:パーツのみ買ってみた

本体の塗色は適度な輝きで良い、それに一番良いのがサイドカバーのカタナのエンブレム(ステッカー)だ。
見る角度によって輝きが違ってみえる。ほ~!

 

エンブレム

(写真上) サイドカバーのエンブレム:パーツのみ買ってみた

問題のエンジンとホイールの黒色。...やはり、好みでなかった...
 
ともあれ、SRの新車が手に入った。
バイクは乗る物であって飾りじゃないとも思う。
しかし、機械好き、模型好きな私としてはそれらが持っている機能美を眺めるのもいいじゃないかと思う。
いつの日か今のカタナと交代して街中を走る日が来るであろう。それまでは、フルパワー化を施され保存されることになる。


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