高いマストに張りつめられた無数のロープと風をはらんで広がる帆、帆船ならではの風格である。とにかく、何にでも手を出す悪いクセ。
木製帆船の組み立て(1) ラ・シレンのフレーム
木製帆船ラ・シレンの組み立て。
まずはキールにフレームを接着。
キール・・竜骨(船首から船尾にかけて船底に突き出して船体を支える部分)・・に直角にフレーム・・肋材(ろくざい)・・を接着していく。
この模型の世界では、作業中にキールをつかんで支え、作業がしやすいような角度で保持するキールクランパーというものがあると便利らしい。
が、一万円以上もする。
一生のうちにそう何隻も組みていないであろう「にわか」モデラーのアタイにとっては不要。
専用のキールクランパーがなければ、木材を組み合わせてキールを保持する簡易的なものを作ればいいらしい。
で、作った簡易的なものがこれ。
キールを挟み込んだ状態で角材をねじ止めしたので、結構カチッとはまり込んで保持できる。
余談だが、同時に作業を進めているカティーサークにも同じようなものを作った。
が、こちらはフレームの下側にはほんのわずかしかキールが覗かないのであまり強く挟み込めない。
つまり、専用のキールクランパーを買っても船体の船底方向から側面の板を貼り始めた時点でもう挟めなくなるのではないか?という疑問がでてきた。
もっとも、さかさまにしてつかんで板を貼りやすくするという意味では今回作ったものでは太刀打ちできないが。
側面の板は曲面がかなり強い部分は釘や瞬間接着剤で仮止めして貼っていくらしいが、クランプでつかんでいる状態では力も入らないだろう。
貼った後で乾燥するまでクランプで保持しておくのだろうか?
・・夜も眠れなくなるので考えるのはやめよう。
そのうちわかるだろう。
キールにフレームを差し込む位置を罫書き。
要はキールにフレームを差し込んで接着する際、フレームが前傾や後傾しないようにするための罫書き線。
キールのスリットはフレームの厚めより少し大きめになっているので、船体の中心(マストがある位置)より前のスリットに取り付けるフレームはスリットの後ろ側に接着し、中心より後のスリットに取り付けるフレームはスリットの前側に接着する。
・・する。って書いてるけどアタイはこれが木製帆船初挑戦。
正確には、 ・・する【らしい】。
製品添付の説明書やらDVD、ネット情報からこういう風にするらしいと解釈して作ってます。
いやいや、そうじゃないんだよ、ということも多々あろうかと。
でも、それなりにできりゃいいんじゃない・・という感じで作ってますので悪しからず。
で、マストはこの位置という印のテープを貼ってフレームの位置を罫書き。
キールにフレームを差し込もうとしたが、すんなりとは入らない。
で、原寸の図面と見比べて中心線やら補助線を罫書きしてヤスリで整形。
ここで左右にぶれると大変なことになりそう。
で、 図面通りにフレームのスリット部分を加工してキールに差し込んでみたが、どうもキールの上端からフレームの上端がかなり飛び出してる。
どうやら、このあたりはキール上端とフレームの上端が合うように現合で仕上げるらしい。
ここは屋台骨になるキールをいじってはいかんでしょうということで、フレームのみを削ってキールに差し込めるようにした。
キールにフレームを差し込んで。
キール側のスリットは広げておらず、当然ながらフレームの厚みもいじっていない。
この程度の隙間ができるようだ。
これを見込んで木工用ボンドをつけるところを考えて接着。
フレームはキールに直角に。
キールとフレームの間は隙間があるので直角を保って接着できるようにボンドをつけた後はしばらく角材でフレームをキールのスリットに押し付けておいた。
それなりに時間がかかる作業だった。
念のため、ノギスでフレーム間隔が左右でずれていないか確認しながら作業も進めた。
甲板も取り付けられるか確認。
甲板は二重になっていて下甲板はキールとフレームに接着するようになっている。
下甲板は一枚の板の上に木材を貼る仕様で、フレームの位置にスリットが入っている。
このスリットがちゃんとフレームにはまり込むかも確認しながら作業。
キールにフレーム接着完了。
キールにフレームがついただけでも船らしく見えるようになった。