蒸気機関車が動く仕組みをCGの図などによってその構造などを交えて整理しています。ここは、その4「合併テコ」です。
蒸気機関車の仕組み(構造) – 1 – 主台枠と中間体
主台枠
ここでは、C59形蒸気機関車の主台枠と中間体について説明します。
主台枠(フレーム)には、軟鋼等を切り抜いたり、鋳物で作られた棒台枠、圧延鋼板を切り抜いた板台枠などの種類があります。
主台枠(フレーム)。
主台枠の前部には前台枠が取り付けられ、その上には煙室が乗ります。
また、主台枠にはバネ装置を介して車輪が取り付けられ、上には、ボイラーが乗ります。
左右2枚の主台枠の間に位置するのが中間体で、主台枠後部には後台枠が取り付けられます。
C59形機関車の場合、主台枠は長さ8,110mm、厚さ90mmです。
(以降、C59形機関車をべースにして話をすすめます。)
(以降、C59形機関車をべースにして話をすすめます。)
図面によると当初の材質はSS41(圧延鋼材。現在のSS400)でしたが、その後の新しい図面ではSC47R、つまり鋳鋼製のものに変更されています。
C59の足回りから変更されたC622以降の寸法は新しい図面に記されています。
C59の戦後形と呼ばれているものから鋳鋼製のフレームとなったのでしょうか。
左右のフレームの間隔はわずか690mm。
この間隔と強度を保つために台ワク中間体と呼ばれるものが入ります。
C59では、第一~第三までの3つの中間体があります。
第一中間体
3つの中間体のうち、一番前方につく中間体です。
いろいろな角度から見た第一中間体。
中間体の肉厚は意外に薄く、25mm程度です。
HOゲージサイズの1/80で忠実に再現すると0.3mm。
それでも、実物の第一中間体の重さは320kgにもなります。
第二中間体
3つの中間体のうち、真ん中につく中間体です。
第二中間体。
第三中間体
3つの中間体のうち、一番後方につく中間体です。
ここでは図は省略していますが、第三中間体にはブレーキ用の空気式シリンダが取り付けられています。
主台枠と中間体
主台枠とその間に入る中間体。
ワルシャート式弁装置に関して言えば、第一中間体と第二中間体に加減リンクと逆転軸受けが取り付けられます。
記事の続きは
・・「蒸気機関車の仕組み(構造) – 2 – 逆転機構」