貨車を連結する時は機関車が仕訳線まで入り込んで行くが、仕訳線に貨車を仕訳する時には機関車が仕訳線まで入り込んで貨車を置いて来るようなことはしない。突放するのである。
信号雷管
(2000/06/08)
信号雷管は、乗務員や保線区員が線路の見回りに出かけるときに携帯したり、踏切の詰所などに常備されていたものである。見回りなどでは、通常4個以上の雷管と4個以上の信号炎管を携行することになっていた。
(もっとも、もうウン十年前の話になるが。)
踏切や線路の見回りで異常を発見した時に、機関士に異常を知らせて列車を止めるためのもので、5センチ四方くらいの本体に、両側数センチの鉛のベルトがついている。
本体の中身は音のでる火薬である。(要は、運動会のヨーイ、ドンの合図に使うピストルの火薬の親方である。)
列車を止めようとする場合、これを線路に置いてベルトで固定する。
1個では不発や他の音と間違うことがあるので、必ず30mの間隔をおいて2個以上取り付けるようになっていた。列車がこの雷管を踏むとパーン、バーンという音が発っせられ、機関士は異常に気づき列車を止める手配をとる段取りだ。
運動会のピストルと違い相当大きな音である。機関車内は結構な騒音であることや異常を通知することを考えれば当然のことであるが、知らない人が聞けば機関車が爆発したのではないかと思うであろう。
(もっとも、雷管など知る人はほとんどいないであろうが..)
運動会のピストルの場合、発音と同時に白い煙がたなびくが、雷管は軸重が何十トンもある車輪で踏みつけられ、火薬量も多いことから白煙も勢い良くヒューッと広がっていく。
信号設備の発達した今は軌道を短絡して信号機を赤にしたり、緊急停止の無線で近隣の列車を止めたりする列車防護装置が発達したため雷管など無くなっているのだろう。それとも、地方のローカル線などではまだ生き残っているのかな?